魔法人形あやか 製作講座






0. はじめに

0-1. はじめに

 この製作講座はガレージキットはもちろん、プラモデルも作った事がない方にも分かるように作っております。
 道具なども模型専門店ではなく、100円ショップや文具店で購入できるものを使用しています。
 これを機会に「自分で工作して組立てる楽しさ」をご知っていただければ幸いです。

0-2. 遠那かんし (とおなかんし)

 こんにちわ。 りゅんりゅん亭 遠那かんし です。
 いつも支持して頂きありがとうございます。

 「魔法人形あやか」は4色のカラーレジン成型により、組みたてるだけで高い完成度が得られます。ガレージキット未経験の方など、より多くの方に手にとって組み立てて頂き、ガレージキットの魅力を伝えたいと考えております。

 今までの製作講座は遠那が「解りにくいかな?」と思ったところをポイントに作成しましたが今回はガレージキットほぼ未経験のHP管理人の観点から必要な道具の説明から完成までをHP管理人に作成して頂きました。ですので、より初心者の視点に立った解り易い製作講座になっていると思います。また、過去の「ぷにカラー教室」等でのご意見も反映させて頂いてます。
 「ぷにカラー教室」での初心者の方で5〜8時間程で完成いたします。最初は初めての道具などで戸惑うと思いますが、慣れると難しいものではありません。少し多くの時間を使って、慎重に工作を行って頂ければ確実に完成いたしますのでチャレンジしてみてください。
 個人生産のガレージキットゆえ、プラモデルのような説明書をご用意できず申し訳なく思うのですがこの製作講座がキット完成のお役にたてればと思っております。

 補足です。
 このキットはパーツの取り付けに両面テープを多様しています。プラモデルのイメージからか、パーツの取り付けは接着剤による「接着」にこだわりがちですが両面テープは安全で失敗も少なく、強力タイプもあるので実に使い勝手に優れています。服の脱着等、困ったときは両面テープを使ってください。
 お湯も多用します。レジンはお湯ととても相性が良く、生産の過程で発生するパーツのねじれ等はお湯で解決します。電気ポットを横に置いて作業を進めることをお勧めします。火傷には充分にご注意ください。

0-3. 注意事項

 製作講座中の写真はパーツをペンチやピンセットで持っていますが、分かりやすい写真を撮影するためですので、実際にはしっかりと手で持ちましょう。またカッターやドリルなどを使用する際は、ケガをしないように充分に気を付けましょう。

 パーツの破損・損失は極力対応させて頂きたいと思いますので、失敗を恐れずにチャレンジしてください。

 製作作業は自己責任にてお願致します。作業中の怪我など、当方では一切の責任を負いません。

0-4. 製作講座を印刷する

 印刷用ページ (A4/21ページ)

 項目がページをまたがないように設定してあります。その為、1ページの1/3程度しか使わないページなどもあります。

0-5. オフィシャルリンク

■ オフィシャルページ ■

りゅんりゅん亭

0-6. ショップリンク

 代表的なものをいくつか上げていました。

■製造メーカー
TAMIYA
プラモデル製造メーカーで、工具なども一通り取り扱っています。
MR.HOBBY
模型用塗料製造メーカーです。当製作講座中で使用している塗料はこのメーカーのものです。

■販売店
YellowSubmarine
模型専門店です。工具や塗料など、ぷにカラーを製作する上で必要な物は一通り取り扱っています。
コトブキヤ
フィギアの製造販売メーカーで、工具などの取り扱っています。
TamTam
模型専門店です。工具や塗料など、ぷにカラーを製作する上で必要な物は一通り取り扱っています。
VOLKS
模型専門店です。工具はもちろん、ドールなども扱っています。
ラオックス ASOBIT
家電量販店ラオックスのホビー部門です。模型関係の商品全般を取り扱っています。

■ホームセンター
カインズホーム
ホームセンターとしては比較的広い範囲で展開しています。
ドイト
埼玉県、東京都、神奈川県をに展開しているホームセンターです。
TOKYU HANDS
東京都を中心に展開しているホームセンターです。

■100円ショップ
キャン★ドゥ
全国展開をしている100円ショップです。
ダイソー
全国展開をしている100円ショップです。当講座で使用している工具の幾つかは、ここで購入しました。

1. 下準備

1-1. 道具を揃える

まずは道具を用意しましょう。
初めての方は模型専門店には入りにくいと思いますので、今回は100円ショップなどの一般のお店で揃えてみました。
ただし、100円ショップの道具は所詮は100円、物も悪く、綺麗に仕上げたいなら専門店で売っている道具を使うことをオススメします。

ニッパー

100円ショップにて購入。
バリ取りに使うだけなので高価な物を買う必要はありまんせんが、やはり切れ味は悪いです。
ラジオペンチ

100円ショップにて購入。
ペンチの挟む部分が1cm以上開くもの、全長(取っ手部分から挟む部分の先端まで)が16cmぐらいを用意してください。
カッター

100円ショップでも売ってます。
カッターの刃は消耗が早く、切れ味の悪い状態での使用は必要以上の力を必要とし、非常に危険でのでこまめに交換しましょう。
デザインナイフ

100円ショップでは見かけませんでした。
カッターでも代用出来ますが、
細かい作業では非常に便利です。
ピンバイス [ ビット(刃)交換式 ]  (*1)
[ 05.mm / 1mm / 2mm / 3mm ]

模型店、ホームセンターで購入。
刃(ビット)を交換するタイプです。
値ははりますが、値段に見合った出来と切れ味があり、作業中の失敗を少なくすることが出来ます。
ピンバイス [ ビット(刃)固定式 ] (*1)
[ 05.mm / 1mm / 1.5mm / 3mm ]

100円ショップにて購入。
刃(ビット)が固定されているタイプです。
100円相応の出来と切れ味です。
ピンバイス [クレオス製]
[1.0mm / 1.5mm / 2mm / 2.5mm / 3mm]

クレオス製のピンバイスセットです。安くて出来がいいのでオススメです。
筋彫ライナー

ドリルで穴を開ける際、一番最初に0.5mmでガイドを作りますが、クレオス製は1mmが最細のため、0.5mmドリルの代用として使います。先端の鋭利なものなら何でもかまいません。
ピンセット

100円ショップにて購入。
必ず必要ではありませんが、あると便利です。
真鍮 [ 1mm ]

ホームセンターなどで1メートル/200円程度で売っています。
実際使うのは15cm程度です。
両面テープ [強力タイプ]

おそらく100円ショップでも売っています。
横幅が1cm程度、粘着力の強い強力タイプを用意してください。
瞬間接着剤

100円ショップでも売っています。
必ず液状タイプを用意してください。
ベンジン

パーツの接着面の油分を拭き取るのに使います。
マニキュアの除光液やシンナーでも代用できます。
除光液は100円ショップで売ってます。
大きな容器と熱湯

パーツの歪みを修正するのに使いますので、組みあがったキットが入る程度の大きさを用意してください。
一度沸騰させたお湯を容器に移し、パーツを20秒程度つけると柔らかくなるので歪みを修正しましょう。
台座

「魔法人形あやか」は単体では自立しません。そのため台座に工程する必要があります。オススメは「WAVE製 Dベース 角Mブラック (品番:OP-211-350)」です。


(*1) 固定式、又は交換式のどちらかひとつを用意して下さい。(交換式を推奨します)

1-2. 道具を加工と使い方

 100円の工具は全体的に作りが悪く、0.5mmのピンバイスは刃がグラグラします。このままだと作業中に折れてしまう可能性があるので補強しましょう。
  1. 刃についている油分を拭き取る。
  2. 1cm×5cm のガムテープを用意する。
  3. ガムテープを刃の根元に、本体と同じ高さまで巻き付ける。【画像2番】
  4. 下方向にひねって螺旋状に巻き付ける。【画像3番】
 まだグラつきますが、作業の内容的には問題ありません。

 初めてピンバイスを使う方もいると思いますので、簡単にご説明いたします。

<持ち方>
 人差し指と中指の付け根辺りにピンバイスの上面を当て、親指、人差し指、中指でつまむように挟む。

<動かし方>
 ピンバイスの上面を指の付け根辺りにつけたまま、人差し指を【画像1】の青矢印方向に、親指を【画像1】の緑矢印方向に動かす。動かした後は【画像2】の状態になるので、一旦指を離して【画像1】の状態に戻します。以降、この作業を繰り返します。

ピンバイスで穴を開ける際には必ず以下の手順を守ってください。
  1. 0.5mmでガイド役の小さな穴を作る【画像1】
  2. 0.1mmで先ほどの穴を広げる【画像2】
  3. 1.5mmまたは2mmで目的の穴を開ける【画像3】
目的の穴が3mmの場合は、上記の3番目の後に3mmのピンバイスを使います。

いきなり径の大きなピンバイスを使うと必ず失敗しますので、小さな穴を徐々に大きくしていきましょう。

 カッターでパーツを削る際、左画像のように動かすと削りすぎたり怪我をする恐れがあります。右画像のように手前に引くようにして動かしてください。その際、親指を切りそうで怖い方は刃の当たる部分にバンソウコウを貼るといいでしょう。

1-3. 作業に入る前に

 作業中に起きる失敗などの問題を解決する方法を解説します。

  1. パーツ表面を脱脂する
    • 製造の過程でパーツ表面には必ず油分が付着します。このまま作業すると瞬間接着剤での接着やデカールなどがすぐに剥がれてしまいます。接着やデカールを貼る表面はベンジンなどで脱脂してください。
  2. パーツを破損・損失してしまった。
    • 新しい該当パーツをご購入頂くくことになります。メールにてご連絡ください。
  3. ピンバイスでの穴あけを失敗してしまった。
    • 小さい穴は瞬間接着剤を流し込んで、一旦穴を塞ぎましょう。
    • 大きい穴はパテを使って埋めましょう。パテも100円ショップで売っています。
  4. パーツを合わせ目の凹凸部分を抜き差ししていたら、ゆるくなってしまった。
    • ピン部分に瞬間接着剤を塗って、その厚みでピンを太くします。
  5. パーツが歪んでいてうまく合わない。
    • 沸騰させたお湯を適当な容器に移し、そこに該当パーツを10〜15秒程度つけてください。柔らかくなったら形を矯正し、さめるのを待ちましょう。その際、水などで一気に冷やしても問題ありません。

1-4. パーツのチェック

 マニュアルと照らし合わせながら、パーツチェックをします。

 手作業で袋詰めしていますので、欠品が出ることがあります。必ずチェックしましょう。
 もし欠品があった場合は、お手数ですがメールにてご連絡ください。

 作業中のパーツの損失や破損を防ぐため、使用しないパーツは箱などに入れて保管しましょう。

2. 頭部を組み立てる

2-1. パーツを用意する

 用意するパーツ

2-2. バリ取りをする

 バリとは製造上出来てしまう不要な部分です。
右の写真はバリ取りをした後ですので、コレを参考にバリ取りをしてください。

 大きな凸はニッパーで切り取り、カッターで均します。

 薄い膜状のバリはカッターで削ります。

 緑色の部分はバリではありません、切り落とさないように注意しましょう。
バリなのかわからない場合は、パーツを組み合わせて確認してください。

2-3. 各パーツを組み立てる

 まず瞳を組み立てます。
黒いパーツに赤いパーツ、白いパーツの順番で重ねていきます。

 この段階ではまだ接着しないで下さい。

 顔に瞳、眉毛、口パーツを組み込みます。

 次に緑色の部分に瞬間接着剤を流し込みます。この際、少量ずつ流し込みましょう。一度に大量に流し込むと表面から染み出てしまいます。

 各パーツを瞬間接着剤で接着します。その際、すぐ剥がれてしまう場合は、ベンジンなので接着面の脱脂をしてください。
また、瞬間接着剤は周りが白っぽく粉を吹いた様になるので、付け過ぎには注意しましょう。

組み立てる順番は後頭部パーツを基本に、
  1. 細長い髪パーツ (左写真)
  2. 顔パーツ
  3. 左右の横髪
  4. 前髪
以上で頭部の組み立ては終了です。

3. 腕を組み立てる

3-1. パーツを用意する

 パーツを用意します。

3-2. バリ取りをする。

 バリ取りをします。

 写真の緑色の部分もカッターで削って綺麗にしましょう。


 下の写真、緑線で囲った場所はバリではありません。削らないように注意してください。

3-3. ドリルで穴を開ける

 左手には右写真の様にステッキを通しますので、3mm穴を開けます。

 いきなりドリルで穴を開けると中心がずれてしまいます。

 まず先端の鋭利なもので中心になる部分を決めます。

 次に1mmのドリルで穴を貫通させます。その際、角度と親指、人差し指を傷つけないように注意してください。

 写真では人差し指側から行っていますが、やりにくい場合は小指側からやりましょう。

 次に1.5mm2mm2.5mm3mmの順番で穴を大きくしていきます。

 必ずこの順番で行って下さい。いきなり大きなドリルを使うと中心がずれてしまいます。また、1.5mm以上の穴あけは親指、人差し指を傷つける可能性が高くなるので、小指側から行ってください。

 赤い袖パーツは手パーツの凸が貫通するので、ふさがっている場合は穴を開けます。

 1.5mmの穴を開け、カッターで角を作り形を整えます。

 ステッキの先端は、写真のように猫のアクセサリーが付きます。

 猫のアクセサリーに1mmの穴を開けましょう。

 最後に各パーツを接着して完成です。

 ステッキと先端の小さい猫のアクセサリーはまだ接着しないで下さい。最後に組み立てた際、スカートや髪などに干渉することがありますので、一番最後に接着してください。

4. 上半身を組み立てる

4-1. パーツを用意する

 パーツを用意します。

4-2. バリ取りをする

猫のアクセサリーは写真を参考にバリ取りをしてください。

4-3. 首に穴を開ける

 写真左ようようにパーツを組み合わせるので、体側の首に2mmの穴を開けます。

4-4. 各パーツを組み立てる

 各パーツを接着します。

 頭は接着せず、全て完成してから顔の向きが調整できるようにします。

5. 脚を組み立てる

5-1. パーツを用意する

 パーツを用意します。

5-2. バリ取りをする

 写真を参考にバリ取りをしてください。

5-3. ふさがった穴を開ける

 緑色の丸の凹部分は、太ももの凸部分と組み合わさる部分ですがふさがってしまっています。カッターで削りましょう。

5-4. 各パーツを組み立てる

 各パーツを組み立て、写真の状態まで接着しましょう。

5-5. スカートを組み立てる

 スカートパーツを用意します。

 スカートは下から1,2,3,4の順番で重なります。

 方向は写真上が前、写真下が後ろです。

 スカートに下半身パーツを通し、白い服パーツを下半身パーツに接着します。この際、しっかり接着できないようなら真鍮を中心に通して補強してください。

6. スカートを組み立てる

6-1. 台座の加工

 「魔法人形あやか」は台座を使わないと自立しません。ある程度の重さと大きさがあれば台座は何でもかまいません。

<加工手順>
  1. 今回用意した台座は「WAVE製 Dベース 角Mブラック (品番:OP-211-350)」です。
  2. キット本体の重量バランスなどを考えて脚を固定する場所を決め、説明書パーツNo16(以下:靴パーツ)を当て縁取りをします。
  3. 靴パーツをどかし、縁取った場所に穴を開けます。
  4. 穴は数箇所開けましょう。
  5. 靴パーツを縁取った場所に両面テープで接着し、台座の至から先ほど開けた穴をガイドに、靴パーツに1mmの穴を開けます。靴パーツを貫通しないように注意してください。
  6. 台座と靴パーツに、長めにきった1mmの真鍮を差し込みます。
  7. 台座の裏で真鍮を折り曲げ固定します。

6-2. 残りの組み立て

 残りのツインテールや腰のリボンなどを組み立て、最後に脚と靴を接着して完成です。もし脚とブーツがしっかり接着できない場合は、真鍮で補強してください。

9. あとがき

9-1. 遠那 かんし (とおな かんし)

 如何でしたか?完成できましたでしょうか?
 現在、フィギュアブームの影響で多くの方にフィギュアを好きになって頂けている中、フィギュアは完成品商品が多い中で消費の激しいものになっています。それに反して「組み立てキット」であるガレージキットは20年以上の歴史があるものの、衰退の一途をたどってます。
 買って終わりの完成品フィギュアとは違って、ガレージキットは少し多くの時間を使って組み立ての工程を楽しむことで思い入れが多くなり、記憶に留めて頂けるフィギュアだと思ってます。
 立体パズルとも言えると思います。ピースの多いパズル程、完成させた1枚の絵は忘れることはないでしょう。
 ガレージキットの組み立てる工程を楽しむというのは、実際に1つ1つのパーツに触れて組み立てることでキットを立体としていろんな角度から認識できるということだと思います。そういった過程をふまえ完成させたガレージキットは、きっと完成商品フィギュアとは違った感動が得られ、永い間、記憶に留めて楽しんで頂けると思っています。
 このキットで一人でも多くの方にガレージキットの魅力を知って頂けたらと切に願ってます。

2007.1.29

9-2. オフィシャルリンク

 
■ オフィシャルページ ■

りゅんりゅん亭